この記事では、仮想通貨マイニングにおける税金について解説しています。
この記事は次のような方へおすすめです。
- とにかくマイニングの税金について知りたい方
- マイニングで税金が発生するタイミングが気になっている方
- マイニングで得た利益の確定申告方法を知りたい方
この記事を読むメリットは次の3つです。
- 仮想通貨マイニングにおける税金ルールに詳しくなれる!
- 仮想通貨マイニングで得た利益の確定申告方法がわかる!
- マイニング収支の上手な管理方法がわかる!
マイニングを取り囲む税金ルール
最近なにかと話題に上がる仮想通貨ですが、仮想通貨の主な稼ぎ方は価格変動で儲けています。価格変動で儲けると聞くと株式のような投資をイメージされると思います。
確かに仮想通貨は投資的な側面を持っていますが、株式とは一風変わった稼ぎ方もあります。
それが「仮想通貨マイニング」です。
仮想通貨はブロックチェーンという仕組みを利用して成り立っている電子通貨です。このブロックチェーンの維持・管理に多大な貢献をしているのが「マイニング」という行為です。
少しマイニングについて補足しておきましょう。
マイニングとは
マイニングとは、自分の所有しているパソコンの計算能力を貸し出すことによって報酬を受け取ることを言います。
仮想通貨を支える技術の一つである「ブロックチェーン」の維持にはたくさんのハッシュ値計算というものが必要になります。これを計算する能力を貸し出しているのが「マイニング」ということです。
マイニングについては、一旦この程度の認識で大丈夫です。他にも「ブロックチェーンについても知りたい!」という方は、下記の記事で仕組みを紹介しているのでぜひ読んでみてください!
前置きが長くなりましたが、マイニングの税金ルールについて掘り下げていきましょう。
基本的にマイニングも他の収入と同じで、「所得から納税額を計算して納める」という根本は変わりません。確定申告書の作成についても特殊な点は一切ありません。
ただし、一つだけ気をつけないといけないことがあります。
それは「所得税が計算されるタイミング」です。それは次の2つです。
- マイニング報酬が支払われる時
- 仮想通貨を売却する時
この二つのタイミングで所得税が計算されるのですが、1つ目の報酬を受け取ったタイミングは特に注意が必要です。
多くのマイニングツールでは毎日だったり、数時間毎だったりと結構短いサイクルで仮想通貨の支払いが行われます。さらに所得税の計算は法定通貨(日本なら円)で行われるので、仮に毎回同じ価格の仮想通貨をもらっていたとしてもレートが変動していれば所得額が変わってきます。
要するに報酬が支払われる都度、法定通貨での所得額を記録しておかないといけないということになります。
これを記録するとなるとなかなか面倒ですよね。僕も仮想通貨マイニングを始める際にげんなりして諦めようかと思いました。とはいえ、そんなことで諦めていてはいつまで経っても収入を増やせないので上手く管理する方法はないかと考えていました。
そこでみなさんがげんなりしないように、参考として僕がどのように報酬を管理しているかを紹介しておきます。
マイニングの報酬を管理する方法
あくまで僕の管理方法で結局は人力です。便利な管理ツールなんかは見つかりませんでした。
参考までに僕の管理方法を見ていってください。めんどくさそうでしたけどやってみると意外と簡単です。
※僕が「NiceHash」というマイニングプールを利用しているので、そちらをベースに話を進めていきたいと思います。
大きくやることは2つです。
- マイニング報酬の支払い履歴を取得する
- 報酬支払い当時のレートを取得する
それでは掘り下げていきましょう。
まずは「NiceHash」へアクセスします。
「Miner」タブを開いて「History&STATUS」に切り替えます。
画面を下へスクロールしていくと「Last mining payments」があります。
「Last mining payments」の一番下に「SHOE MORE」があるのでクリックします。
すると全ての履歴が確認できるので、履歴右上の「EXPORT」をクリックします。
するとエクスポート設定が現れるので下図のように設定してエクスポートします。
エクスポートしたら、設定画面へ移動します。
設定画面の「Reports」を開いて、出来上がったレポートをダウンロードします。
これで報酬履歴の取得は完了です。
ここまできたらもう簡単。あとはGoogleスプレッドシートなどを活用して、報酬額の合計を計算すれば良いです。また支払い毎の報酬額がわかっているので、売却時の利益計算も可能です。
参考までに僕が使っているGoogleスプレッドシートを公開しておきます。
ぜひコピーして使ってみてください。
簡単に使い方を紹介しておきます。
まずはスプレッドシートの「Import sheet」を開いて、「ファイル」から「インポート」を選択します。
続いて下図のようにインポート画面が表示されるので、「アップロード」タブに先ほどダウンロードしたレポートをドラッグ&ドロップします。
取り込み設定を「現在のシートを置換する」にしてデータをインポートする
最下部に不要なデータがあるので削除しておきます。
インポートした内容が「Compensation management sheet」に自動転記されて、報酬額の合計が確認できます。
また税率を手入力すれば、納税額の概算をチェックできます。
先ほどのシートから「報酬額」と「手数料」を分けて転記すると、売却時の利益も計算できます。
これで収益の計算は完了です。
マイニングで得た利益を確定申告する方法
マイニングの報酬を管理できるようになったところで、確定申告所を作成・提出する方法を紹介しましょう。確定申告書を作成・提出する方法は大きく分けて3つです。
- 手書きで確定申告書を作成し、税務署へ持ち込みまたは郵送で提出する。
- e-Taxを使って確定申告書を作成し、税務署へ送信する。
- 有料ソフトを使って確定申告書を作成し、税務署へ送信する。
今のご時世、確定申告書を手書きで作成して税務署へ持ち込み・郵送するのはさすがにあり得ませんので、大体はe-Taxか有料ソフトで確定申告を行う場合がほとんどだと思います。
e-Taxを用いた方法については、下記記事で紹介しているのでぜひ参考にしてみてください。
確定申告書の提出もe-Taxとマイナンバーカードが現れたことによってかなり簡単になりました。それでもまだまだ手間もかかるしわからないこともたくさん出てきます。お金をかけずにやりたい方はe-Taxに挑戦してみましょう。
ただしある程度稼ぎがある方は、有料ソフトの活用をおすすめします。普段のお金の管理から確定申告書の作成まで一貫して管理してくれる上に、会計に関する知識がなくても処理が終わります。稼げる人なら確定申告書に費やす時間を仕事に回したほうがよっぽどマシです。
有料ソフトが気になるよという方は、ぜひ「freee会計」を使ってみてください。
質問にポチポチと回答をしていくだけで、確定申告書が出来上がってしまいます。またクレジットカードや銀行口座と連携しておくことで経費も簡単に管理することができるので、申告漏れで損をするなんてことも防げます。
1ヶ月無料で使うことができるので、試しに触ってみてはいかがでしょうか?
これからは個人でも稼ぐ時代です!めんどくさいことはどんどん効率化して楽しく生きていきましょう!
まとめ
いかがでしたでしょうか?
仮想通貨は投資のイメージが強いので売却時の収入のみを確定申告すれば良いと思われがちです。今回の記事で、これは半分正解で半分間違いということがわかってもらえたと思います。
これからマイニングに取り組む方は、税制の仕組みをしっかりと理解した上で始めましょう。稼ぐつもりが脱税と見なされて追加徴税されるなんて悲しいことは避けましょう。
それではみなさんも仮想通貨ライフに乗り出しましょう!