この記事では、ブロックチェーンの種類について解説しています。
この記事は次のような方へおすすめです。
- ブロックチェーンにはどんな種類があるのか知りたい
- ブロックチェーンがどんな使われ方をしているのか知りたい
- ブロックチェーンと仮想通貨の特性を知りたい方
この記事を読むメリットは次の3つです。
- ブロックチェーンの種類と仕組みについて理解が深まる
- それぞれのブロックチェーンの使われ方がわかる
- 仮想通貨の特徴からどんなブロックチェーンが使われているかわかる
ブロックチェーンにはどんな種類があるのか知りたい
最近ではかなり「仮想通貨」も浸透してきました。それと同時に「ブロックチェーン」というワードもかなり耳にするようになりました。
とはいえ耳にしたことがある程度の人がほとんどで、説明できる人はそんなにいないんじゃないかと思います。
もっというと、一言でブロックチェーンと言ってもいろんな種類があるんです。
絶望しないでください。
今回の記事ではブロックチェーンの種類について掘り下げていきたいと思います。
「いやいや、ブロックチェーンの仕組みが知りたいんだよ!」という方はぜひ下記記事を読んでみてください。
初心者でもわかりやすいように簡単に仕組みを解説しています。
では早速、ブロックチェーンの種類について掘り下げていきましょう。
ブロックチェーンには大きく分けて次の2つの種類があります。
- オープン型ブロックチェーン
- クローズ型ブロックチェーン
ほとんどのブロックチェーンをこの2つに分類することが出来ます。
それでは一つずつ見ていきましょう。
オープン型ブロックチェーン
オープン型ブロックチェーンとは、その名の通り「誰でも参加・閲覧できるブロックチェーン」です。
このオープン型ブロックチェーンの代表例としては「ビットコイン」です。
このオープン型ブロックチェーンの特徴は下記の3つです。
- 誰でも参加・閲覧できる
- 参加者全員が検証していて安全
- 取引確定までに時間がかかる
それでは一つずつ掘り下げていきましょう
誰でも参加・閲覧できる
オープン型ブロックチェーンは自由に参加することが出来ます。参加するための審査は一切ありません。
ビットコインを例にすると、ビットコインの取引をしている人は全てブロックチェーンに参加しています。
そしてブロックチェーンに参加していれば誰でもブロックチェーンの内容を閲覧することが出来ます。
参加者全員が検証していて安全
「取引情報が誰でも閲覧できるなんて改竄とかされたらどうするんだ!」って思う方もいると思います。
それをさせないために全員で検証しているんです。1人でも「この取引データはおかしい!」といえば正しい取引データとしてブロックチェーンに記録されることはありません。
開かれているが故にかなり厳しい審査を実施しているんですね。
実際にどんな審査が行われているのかを理解するともっと安全であるということが理解できると思います。
取引確定までに時間がかかる
前項でも触れたように、取引データは全ユーザーによって審査を受けます。これは安心なようでいてデメリットも引き起こします。
P2Pネットワークは構造上、ユーザの爆増に対してシステムが追いつきません。一般的なネットワークのようにサーバーを増強して対応するといったこともできないためユーザの爆増に対応できません。
ユーザが増えればそれだけ審査の工程が増えます。それ故にいつ全員から承認されてブロックチェーンに取り込まれるかがわからないんです。
そのため一刻を争うような取引には使えないというデメリットもあります。
以上がオープン型ブロックチェーンの特徴です。
特徴からもわかる通り、メリット・デメリットが存在しています。
最後に、簡単にまとめておきます。
- 誰でも参加できる
- 管理者を必要としない(裏を返せば全ユーザが管理者)
- 開かれていても安全性が高い
- 取引確定までの時間が読めない
- ユーザの爆増に対応できない
クローズ型ブロックチェーン
クローズ型ブロックチェーンはその名の通り、「誰でも閲覧・参加できないブロックチェーン」です。
オープン型では誰でも参加してブロックチェーンの中身を閲覧することが出来ましたが、クローズ型はその反対の存在です。
このクローズ型ブロックチェーンの特徴は下記の3つです。
- 参加審査を通過した人のみが参加・閲覧できる
- 取引データの審査は、一部の権限を持った人のみが行える
- 素早く取引確定ができる
それでは一つずつ掘り下げていきましょう
参加審査を通過した人のみが参加・閲覧できる
オープン型では誰でも参加・閲覧が可能でしたが、クローズ型では安全性を担保するために参加者に対して審査を行います。
その審査で安全と判断された人のみがブロックチェーンの参加・閲覧を許可されます。
許可制をとることで、取引データの審査工程で安全性を担保する必要性が下がります。
審査は一部の権限を持った人のみが行える
ユーザ自体が審査を通過して安全と判断された方たちなので、審査工程を簡略化することが出来ます。
ユーザの安全性が高い時点で、ある程度取引データに信頼を置くことが出来ます。
従って、全ユーザで審査する必要がなく、一部のユーザに審査権限を与えることで審査にかかる時間を短縮しています。
素早く取引確定ができる
ここまでの特徴から、一部の信頼できるユーザで審査を行うのでオープン型のように審査に時間がかかりません。
これは僕の所感ですが、やはりオープン型に比べて安全性は幾分か落ちると思います。
初期の参加審査の精度をどこまで上げられるかが鍵となります。
以上がクローズ型ブロックチェーンの特徴です。
特徴からもわかる通り、メリット・デメリットが存在しています。
最後に、簡単にまとめておきます。
- 参加審査があるため取引データを全ユーザで審査しなくてい良い
- 審査工程が簡略化されているため取引確定が早い
- ユーザの大幅な増加に対応できる
- 参加審査の精度によって安全性が大きく変化する
いかがでしたでしょうか?
一口にブロックチェーンと言っても様々なものがあります。
今回紹介した2つの仕組みですが、これは両極端なものでミックスした中間的な特性を持つブロックチェーンももちろん存在しています。
みなさんも気になる仮想通過があれば、オープン型・クローズ型の観点で観察してみてはどうでしょうか?
きっと楽しいですよ。
最後に図にまとめておきます。
オープン型ブロックチェーン | クローズ型ブロックチェーン | |
---|---|---|
参加方式 | 誰でも自由に参加できる | 参加基準を満たした人のみ参加できる |
承認方式 | 全ユーザの審査・承認が必要 | 権限を持ったユーザの審査・承認が必要 |
承認速度 | 遅い | 速い |
安全性の担保 | 膨大な審査数で安全性を担保している | 参加ユーザを選定することで安全性を担保している |
他にもこれらのブロックチェーンを拡張したようなものも存在します。それが「スマートコントラクト」です。
スマートコントラクトとは、取引情報しか扱えなかったブロックチェーンを拡張してアプリケーションも扱えるようにしたものです。
このプラットフォームを利用することによって「管理者のいない自律したアプリケーション」が出来上がるんです。
こちらもブロックチェーンに負けず劣らず、かなり面白い技術です。
このプラットフォームによって、最近流行のNFTなども実現しています。
ブロックチェーンがどんな使われ方をしているのか知りたい
では実際にそれぞれのブロックチェーンがどんな使われ方をしているのか、仮想通貨を絡めて見ていきましょう。
今回取り上げるのは次の3つの仮想通貨です。
- ビットコイン
- イーサリアム
- リップル
それでは一つずつ掘り下げていきましょう
ビットコイン
2008年に「ナカモトサトシ」がビットコインの技術文章を公開しました。
彼は「管理者のいない電子上の通貨」としてビットコインを開発しようとしており、以下の3つの機能が求められていました。
- 安全性が担保されている(なりすましやデータ改竄、2重支払いができない)
- 利用者のプライバシーが守られている
- 中央機関がいない
これらを実現するために「ブロックチェーン」という技術が誕生し、既存技術であった「P2Pネットワーク」と組み合わせることで実現しました。
リップル
では続いてリップルについてです。
リップルもアルトコインとしてよく耳にしますよね。
実はこのリップルもプラットフォームなんです。
ただしリップルはビットコインやイーサリアムとは違って、少し特殊です。
リップルはクローズ型ブロックチェーンを採用しています。そのため取引承認までが非常にスピーディで、銀行を介した決済よりもとてもスピーディーに取引が完了するでしょう。
リップルが一般的な決済手段として浸透すれば、今まで以上にビジネス世界が加速することでしょう。
リップルが一番威力を発揮するのは、「国際送金」です。お金の管理や移動は国によって手続きも所要時間も様々です。
とても煩雑な上に、手間もかかるので手数料もかなりのものです。これは安全性の担保にも一役買っていると思うので仕方ないかもしれません。
ですが、仮想通貨であれば国を跨ぐも関係ありません。どの国でもリップルはリップルです。
故に国際送金もとても簡単かつお手頃な手数料で実現してしまうのです。
イーサリアム
みなさんもイーサリアムはアルトコインとしてよく耳にしますよね。
イーサリアムとは”Vitelik Buterin”氏によって生み出された仮想通貨であり、プラットフォームです。
そう、プラットフォームでもあるんです。
ビットコインは純粋に新時代の通貨として誕生しました。
付随して生まれたブロックチェーンも取引を記録して共有する台帳としての機能しか持っていませんでした。
しかしイーサリアムはアプリケーションも載せることができるんです。
この仕組みをスマートコントラクト(分散型アプリケーション)と言います。
スマートコントラクト上でアプリケーションを管理するということは、管理者の存在しない自律的なアプリケーションを作り上げるということです。
自律的なアプリケーションってなんぞやと思った方も多いと思います。
例えば、スマートコントラクト上でフリマアプリを展開したとして考えてみましょう。
- 取引の成立条件を改竄できない状態で記録する
- 1の条件が満たされた場合は、取引成立としてブロックチェーンに取引情報を記録する
これをアプリを取り囲む全ユーザが承認しながら自律的にアプリが回っていきます。
このようにイーサリアム×スマートコントラクタはとても素晴らしい技術なんです。
ですが、まだまだ問題も山積みなのも事実です。スケーラビリティや非実時間性などなど…。
これらの問題が解決して、実際にフリマアプリがスマートコントラクト上で動けばすごく便利かもしれませんね。
一口に仮想通貨と言ってもその使われ方は様々ですよね。
僕も正直、仮想通貨を勉強するまではビットコイン以外のアルトコインは全て同じに見えてしまっていました。
すみません、「どうせ全部二番煎じだろ」って思っていました。
こうやって勉強してみると、その先の可能性が見えてきます。
株でもFXでも、何でも投資をするときはその本質をしっかりと勉強することが大事です。
みなさんもどんどん仮想通貨について勉強していきましょう!
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回はどんなブロックチェーンがあるのかというテーマを扱いました。一口に「仮想通貨」「ブロックチェーン」といっても、その特徴や使われ方は様々です。これから仮想通貨の世界へ足を踏み入れようとしている方は、一度技術や仕組みについて勉強してみると良いと思います。
それではまた別の記事でお会いしましょう!