この記事では、仮想通貨とブロックチェーンについて解説しています。
この記事は次のような方へおすすめです。
- 仮想通貨とブロックチェーンの違いが分からない方
- ブロックチェーンにはどんな種類があるのか知りたい方
- 仮想通貨毎(ブロックチェーン)の特徴を知りたい方
この記事を読むメリットは次の3つです。
- 仮想通貨とブロックチェーンの違いについて理解できる!
- どんなブロックチェーンがあるのか分かる!
- 仮想通貨ごとの特性や使い道が見えてくる!
仮想通貨とブロックチェーンは何が違うのか
最近では、ビットコインのニュースも大分目にするようになりました。それと合わせてブロックチェーンもよく聞くようになりましたよね。もし「ブロックチェーンって何?」と聞かれたら答えることができますか?割と多くの方は答えることが出来ないと思います。「ブロックチェーンって何?仮想通貨の一つ?」なんて思っているからもいるかもしれません。
そして、こんな疑問を持っていませんか?
「色んな人が仮想通貨に投資しているけどなんか怪しそう。」
「仮想通貨って安全なの?」
人間よく知らないものは怪しく見えてしまうものですよね。
今回はこんな方達でも仮想通貨&ブロックチェーンの素晴らしさが分かるように解説をしていきます!
すみません、前置きが長くなりました。
結論から申し上げます。
ブロックチェーンとは仮想通貨を構成している要素の一つに過ぎません。
ブロックチェーンについてしっかり理解していただくためにも、まずは仮想通貨の構造から説明していきます。
仮想通貨は主に下記の2つの技術によって成り立っています。
- P2Pネットワーク
- ブロックチェーン
それでは、それぞれを掘り下げて見ていきましょう。
P2Pネットワーク
P2Pネットワークとは「Pear to Pearネットワーク」の略です。P2Pネットワークの特徴は、ユーザ同士のパソコンが接続することでネットワークが完成するということです。
これが結構革新的で一般的なインターネットとはかなり構造が違います。
こんな感じでサーバーを必要としないため初期投資や維持費を抑えつつシステムを運用することが出来ます。
ひと昔前に話題になった「Winny」もこの構造をとっています。P2Pネットワークはその構造上データ共有にかなり向いています。
繋がりあったパソコンは各々がサーバーの役割もこなしているんです。そのため新たなパソコンがネットワークに繋がると他のパソコンからどんどんデータが共有されてくるんです。
そのためユーザが多いほど、たくさんのデータが一度に流れ込んでくるんです。
この構造を使って仮想通貨はサーバーを使うことなく運用されているわけです。
ブロックチェーン
お待ちかね、ブロックチェーンについてです。ブロックチェーンを一言で表すなら「改竄が極めて困難な取引台帳」です。
ブロックチェーンとはその名の通り「ブロックが鎖で繋がったもの」です。このブロックの中には今まで世界で行われて生きた全ての取引データが細切れになって詰まっています。
このブロックチェーンとP2Pネットワークは密接に関わっています。この2つを組み合わせることで「安全」が生まれるんです。
このブロックチェーンの中に入っている取引データは、ブロックチェーンに組み込まれる前にP2Pネットワークを介して全ユーザが審査・承認します。こうすることで取引内容に改竄がないかを確認しているわけです。(実際には暗号技術も複雑に絡み合っていますが、ややこしいので今回は割愛します。)
この承認作業をしているのがよく聞く「マイナー」という人たちだったり「マイニング」と呼ばれる行為です。彼らは取引が正しいかどうか審査をすることで幾らかの報酬をもらっているわけです。
この承認作業は「あるまとまった時間内の取引」をまとめてブロックにします。例として、ビットコインでは10分間に交わされた取引を1セットとしてブロックにまとめていきます。これがどんどんと連なってブロックチェーンができていくんですね。
ここに暗号技術が合わさって「とても改竄が困難な取引台帳」が出来上がるんです。
いかがでしたでしょうか?
これでブロックチェーンとは何なのか、仮想通貨とはどんな仕組みで成り立っているのかざっくりと理解できたのではないでしょうか?
何事も構造や理論が腹落ちしていれば怪しいなんて思わないはずです
次項ではブロックチェーンの種類についてもう少し掘り下げていきます。
ブロックチェーンにはどんな種類があるか
ざっくりとブロックチェーンの仕組みを理解してもらえたと思います。
それではここからはブロックチェーンについてもう少し掘り下げていきましょう。
ブロックチェーンの大枠としては先ほどのもので良いのですが、実は目的に合わせてブロックチェーンを使い分けることがあります。
その使い分けられるブロックチェーンですが、大別すると下記の2つになります。
- オープン型ブロックチェーン
- クローズ型ブロックチェーン
特徴をざっくり表にまとめました。
オープン型ブロックチェーン | クローズ型ブロックチェーン | |
---|---|---|
参加方式 | 誰でも自由に参加できる | 参加基準を満たした人のみ参加できる |
承認方式 | 全ユーザの審査・承認が必要 | 権限を持ったユーザの審査・承認が必要 |
承認速度 | 遅い | 速い |
安全性の担保 | 膨大な審査数で安全性を担保している | 参加ユーザを選定することで安全性を担保している |
もともと最初に生まれたのはオープン型のブロックチェーンです。ただしオープン型のブロックチェーンには大きなデメリットがありました。
表にも書いてありますが、取引がいつ確定するかわからないんです。
オープン型ブロックチェーンは安全性を担保するために全ユーザで審査していきます。
そのため取引の数が莫大になると自分の順番がいつ回ってくるのかわかりません。もしかしたら今日中に取引が確定しないかもしれません。
対してクローズ型ブロックチェーンでは一部に審査を任せることで取引確定を短くしています。その代わり参加ユーザを承認制にすることで安全性を担保しています。
これが大きく異なる2つのブロックチェーンです。
番外編ですが、ブロックチェーンの応用版として「スマートコントラクト」というものもあります。
これは取引データしか扱えなかったブロックチェーンをアプリケーションも管理できるようにしたものです。
こうすることで自律的なアプリケーションを作り上げることが出来ます。
このようにブロックチェーンと一言に言っても様々な種類があります。
これから仮想通貨に挑戦しようと思った方は、ぜひ詳しく深掘りしてみてください。
これが結構楽しいですよ。
次項では代表的な仮想通貨の特徴や使われ方を掘り下げていきます。
仮想通貨毎(ブロックチェーン)の特性の違いや得意分野を知りたい
ここまでで仮想通貨、それらを取り巻くテクノロジーなど理解していただけたと思います。
ここからは有名どころの仮想通貨とその特徴・得意分野について掘り下げていきます。まずは有名どころから理解を深めていくことで、他の通貨について掘り下げていく練習をしましょう。
特徴やその使い所を知れば「どんな通貨に投資してみようか」という考え方も出てくることでしょう。
それでは今回はこの3つの通貨について掘り下げます。
- ビットコイン
- イーサリアム
- リップル
それでは一つずつ見ていきましょう。
ビットコイン
2008年に「ナカモトサトシ」がビットコインの技術文章を公開しました。
彼は「管理者のいない電子上の通貨」としてビットコインを開発しようとしており、以下の3つの機能が求められていました。
- 安全性が担保されている(なりすましやデータ改竄、2重支払いができない)
- 利用者のプライバシーが守られている
- 中央機関がいない
これらを実現するために「ブロックチェーン」という技術が誕生し、既存技術であった「P2Pネットワーク」と組み合わせることで実現しました。
イーサリアム
みなさんもイーサリアムはアルトコインとしてよく耳にしますよね。
イーサリアムとは”Vitelik Buterin”氏によって生み出された仮想通貨であり、プラットフォームです。
そう、プラットフォームでもあるんです。
ビットコインは純粋に新時代の通貨として誕生しました。
付随して生まれたブロックチェーンも取引を記録して共有する”台帳”としての機能しか持っていませんでした。
しかしイーサリアムはアプリケーションも載せることができるんです。
この仕組みをスマートコントラクト(分散型アプリケーション)と言います。
スマートコントラクト上でアプリケーションを管理するということは、管理者の存在しない自律的なアプリケーションを作り上げるということです。
自律的なアプリケーションってなんぞやと思った方も多いと思います。
例えば、スマートコントラクト上でフリマアプリを展開したとして考えてみましょう。
- 取引の成立条件を改竄できない状態で記録する
- 1の条件が満たされた場合は、取引成立としてブロックチェーンに取引情報を記録する
これをアプリを取り囲む全ユーザが承認しながら自律的にアプリが回っていきます。
このようにイーサリアム×スマートコントラクタはとても素晴らしい技術なんです。
ですが、まだまだ問題も山積みなのも事実です。スケーラビリティや非実時間性などなど…。
これらの問題が解決して、実際にフリマアプリがスマートコントラクト上で動けばすごく便利かもしれませんね。
リップル
では続いてリップルについてです。
リップルもアルトコインとしてよく耳にしますよね。
実はこのリップルもプラットフォームなんです。
ただしリップルはビットコインやイーサリアムとは違って、少し特殊です。
リップルはクローズ型ブロックチェーンを採用しています。そのため取引承認までが非常にスピーディで、銀行を介した決済よりもとてもスピーディーに取引が完了するでしょう。
リップルが一般的な決済手段として浸透すれば、今まで以上にビジネス世界が加速することでしょう。
リップルが一番威力を発揮するのは、「国際送金」です。お金の管理や移動は国によって手続きも所要時間も様々です。
とても煩雑な上に、手間もかかるので手数料もかなりのものです。これは安全性の担保にも一役買っていると思うので仕方ないかもしれません。
ですが、仮想通貨であれば国を跨ぐも関係ありません。どの国でもリップルはリップルです。
故に国際送金もとても簡単かつお手頃な手数料で実現してしまうのです。
いかがでしたでしょうか?
仮想通貨と一口に言っても特徴はかなり様々です。それぞれにちゃんと目的があって、目的に特化した特徴を持っています。
このように掘り下げていくことができれば、次にあたりそうな仮想通貨を見つけることができるかもしれません。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
仮想通貨という言葉は大分普及して、一般的になってきたと思います。それでも多くの方には怪しいと思われている節が多いと思います。
この記事を読んでいただくことでそんなイメージを払拭してもらえたら嬉しいです。
最近、米国ETFでもビットコインをポートフォリオに組み込むなんて話題も上がるほど、仮想通貨は投資対象として定着していきそうです。
その波に乗り遅れないためにも、仮想通貨について勉強して見ても良いのではないでしょうか?
それではまた、別の記事でお会いしましょう!